ゼロから始める単語学習の極意

 こんにちは!
今回は単語学習について書いていきます。

以前の記事で、英語学習のとっかかりとして単語学習が最適だと語りました。

 今回は、その単語学習を実施するにあたっての具体的なポイントについてお話いたします!

目次

一冊を極める

英単語帳に限った話ではありませんが、一つの分野を勉強するときは

色々な参考書に浮気をせずに良書を一冊極めた方が習得が早いです。

英単語帳、文法書、問題集etc…どの分野においても様々な参考書があり目移りしてしまいますよね?

特に今は世間が英語学習に対して関心が高いため、

様々な切り口で多種多様な単語帳や参考書が販売されています。

しかし!どの参考書、どの単語帳も、本質は同じものだと言っても過言ではありません。

なので、

「ちょっと飲み込みが悪いな…?この単語帳向いてないんじゃないかな…」

と思って別のものに変えてみても、結局同じように行き詰ってしまうケースが多いんですよね。

なので、英単語学習においても「一冊の単語帳を極める」が正攻法かつ最短ルートです!

目的に応じた単語帳を選ぶ

 あなたの直近の英語学習の目的は何ですか?

TOEIC?英検?センター試験?目標の大学の二次試験の得点を稼ぐこと?

それとも外国人の友達との会話の幅を広げるため?

同じ英語という分野の試験でも、試験の種類によって頻出表現は違います。

前回お話した「ボンヤリわかる感」が単語学習から直結されると非常にモチベーションアップに繋がるので、

直近で目標を作りそこに向かって最適な単語帳を選出することをオススメします。

各試験や目的ごとのオススメ単語帳については追って記事を投稿しますね。

単語学習の段階を知る

単語学習には進行度によって段階があり、それに合った学習方法を取ることが大切です。

それを知っていると知らないとでは、同じ学習量でも成果が出るか出ないかに大きく差が出ますので

しっかり押さえたいですね!

単語帳は周回が基本!

単語帳での学習を始めて、最初は調子良く覚えられてモチベーションが維持されますが、

単語帳の3分の1くらいまで進行してくるとモチベーションが下がっていきます。

なぜかというと、覚えた単語の量が増えると覚えられない単語が多くなっていくからなんですね。

もちろん忘れていく英単語を見過ごさないことは大切ですが、

単語帳を一周だけで覚えきってしまうのは(ごく一部の天才を除いて)不可能です!

なので、あまり完璧を目指すことはせず、数をこなすことを念頭に学習していく方が効率的です。

1週目~2週目

 1週目

単語帳での学習は始めた時が一番しんどいです。

新しく始める単語帳は、未知の単語がビッシリ詰まっていて、覚えなければならない単語がめちゃくちゃ多いからです。

逆に言えば、3週目に入るころには覚えてしまって暗記する必要のない単語が増えていきますので楽になります。

1週目は特にしんどいですが、

「この期間を終えたら少しずつ楽になって充実していくんだ」という気持ちでいれば、モチベーションの低下も低減させられます。

具体的な方法は単語帳のタイプごとに違いますが、

黙読だけで済ませるのは避け、書く、音読などで脳のさまざまな部分で記憶を促すように実践するとより効果的ですよ。

 2週目

一週目同様に進めていきますが、

覚えていた単語には〇、即答出来なかったがニュアンスで覚えていたには△をつけていきます。

そして、△と印がつかなかった覚えていなかった単語をやっていくのが良いです。

ほとんどの人が3割も覚えていないと思います。

僕は一度ここで心が俺ました笑

しかし、「みんなそうなんだ」という事実を知っていれば、

「単語帳が合わなかったのかもしれない…」「ほかの単語帳やってみようかな…」

といった事を考えずに済むので、めげずに継続するのが近道です!


3週目~4週目

3週目になると、覚えた単語が少しずつ増えてきて楽になっていきます。

その分進むスピードも上がるので、

このあたりからリーディング学習等と併用しても無理なくこなせるようになります。

楽になる分、リーディング学習等に時間を充てるようにして、単語学習はテレビを観ている時、通勤通学時間のスキマ時間を充てるようにしましょう。

進む時間が早くなる分それでも十分にまかなえるようになります。

さらに、リーディング学習と並行することで、

  • 単語学習の成果を確認
  • 覚えていない単語の把握
  • 覚えていたけど本番で思い出せなかった単語
  • 単語帳に記載されていない頻出単語を再確認出来る

など単語学習にも多大にメリットがあります。

また、3週目や4週目をスタートするときに、単語帳の半分から始めることをオススメします。

例えば、単語の量が1500だったら、

800単語目から1単語目に向かってと、801単語目1500単語目に向かって

同時進行でやっていくということです。

めんどくさい方法ではあるんですけど、単語帳って半分くらいに位置してる単語が一番覚えてないんですよ。

なので、その半分くらいに位置している単語から始めることで、

覚える単語のムラを低減させることが目的です。

3週目になると、これくらいのトリッキーさもこなせる余裕が出来てきますよ。

5週目以降~

5週目からはあくまで単語帳はサブのスタンスで進めていきます。

単語学習に使っていた通勤通学時間を英文解釈の技術等に充て、

単語学習はテレビを観ている時等より細かいスキマ時間で行うようにし、

リーディングで忘れていた単語を補完する形で補っていきます。

ここまでくると、実践でわからない単語を身に着けていく方が効率が良くなるからです。

ここまでくれば、リーディングなどでこれまで身に着けた単語をかなり活かすことができるようになっています。

週に一回「復習の日」を作る

 1日のノルマを終えている時は、その日覚えた分の単語を完璧に覚えているかもしれませんが、

翌日、翌々日に見返してみると驚くほど忘れています。

それを放置したまま2週目に突入するか、忘れかけた頃にもう一度思い返すかで、覚えている単語の数に大きく差が出てきます。

そこで、週に一回その週で覚えた単語を再確認する日を設定することをオススメします。

単語学習は、「忘れた単語を思い出せるようにする作業」言っても過言ではありません。

そして「忘れかけた時」に思い出すのが最も記憶に定着しやすいんですね。

なので、週に一回、その週に覚えた単語を復習するタイミングを設けることをオススメします。

単語の邪推を回避

 特に3週目以降で気を付けることがあります。それは、「邪推によって覚えた気になること」です。

 単語帳は上画像のようになっている場合が多いですが、

単語学習をしている時、左の英単語を見て覚えているか確認し、右の日本語訳を見る、もしくは赤シートで隠した正しい訳を確認しますよね? 

超オーソドックスなこのやり方ですが、ある行程が抜けているせいで非常に覚える効率が悪くなっています。そのある行程とは、単語帳を折り曲げること!

 邪推の原因その1 目の端で日本語訳をとらえる

赤シートで隠すのと折り曲げて隠すのにどんな差があるんだ!と思いますよね?ですが、本当に大きな差があるんです。

折り曲げていない状態で左に書かれた英単語を見ると、どうしても目の端で日本語訳をとらえてしまいます。

意識して訳をみないようにはできますが、人間の脳というのは恐ろしく優秀なもので、

目の端でとらえたボンヤリした残像のようなビジュアルでも、そこから意味を探り出そうとして結果それにたどり着くことがあります。

大げさな言い方かもしれませんが、脳はいろいろな情報を元に記憶を形成しているのであなどることは出来ません。

現に、多くの方が「単語帳では思い出せるのに試験本番では思い出せない!」という経験をします。

ここに、「試験慣れ」だけでは片付かない「単語の邪推」という現象が起こっているんです。

なので単語帳を使って学習する時は、上の画像のように折り目をつけて学習することをオススメします。

 邪推の原因その2 前後の単語で類推してしまう


単語の邪推は目の端に映る日本語訳だけではとどまりません、単語帳での「順番」ですら起こりえます。

 例えば、あなたが上画像の単語帳で、単語を上から順に確認しているとします。

rhyme…means…mold…と確認していきますが、ある程度時間をかけて覚えてきた段階になると、

「詩歌…手段…鋳型…」といったように日本語訳も頭に順番通り浮かんでくるようになってしまいます。

これでは、「単語を見て訳が思い浮かぶ状態」に至らず、本番で「あれ、知ってるのに訳が出てこない…」という状態に陥ります。

これも「単語の邪推」によるものです。

僕もこの現象で何度もリーディングの時に「覚えたはずの単語が実践で出てこない」状態になり、

それからページを捲ってから確認する単語をランダムに確認するようになりました。

そうすると、いくらか順番による邪推も低減されるようになりました。

なので、3週目以降は一つのページを確認するたび順番をランダムに確認することをおススメします。

 邪推の原因その3 単語帳慣れしすぎる

 これまでの邪推の原因で挙げてきましたが、

単語の邪推は「その英単語と関係ない要因で思い出してしまい、覚えた気になってしまう

ということです。この関係ない要因のうちに「その英単語帳のデザインで思い出してしまう」事態も単語帳の周回数が増える度に含まれるようになっていきます。(大げさに聞こえるかもしれませんが、周回しているとホントにこういった事態になります)

…もう察しのいい方は気づいてるかもしれませんが、

つまり「リーディング学習と並行してやろう」という話です笑 

結局これだけ単語の邪推の話をしてるのって、「実践で使える単語力をつけよう」っていう目的で話してるんですよね。

いくら単語帳を見て英単語の意味を思い出せても、結局語彙問題や長文読解をしている時にスッと出てこないと意味がないわけです。

なので、周回が進むとともに、どんどんリーディング学習や語彙問題をどんどん解いていってアウトプットと同時進行することをオススメするわけです。

補足 友人との英会話を目的とした単語学習

 「英語ネイティブの友達と会話の幅を広げたい!」という目的の方には、

特定の単語帳ではなく以下の方法をおススメします。

  1. 自作で単語帳を作成する
  2. 英会話で使えるフレーズ集をやってみる

 ①自作で単語帳を作成する

 日本語ネイティブの僕たちでも、人によって使う言葉は違いますよね?

例えば、技術系のビジネスマンとファッション好きの女子高生では使う日本語のテリトリーが違います。

すると、ファッション好きの女子高生が服の話をしても、技術系のビジネスマンには、

それが日本語なのにも関わらず彼女の話す言葉が外国語のように聞こえてしまいます。

逆もまた然り。

 つまり、あなたにはあなたの、英語ネイティブの友人にはその人なりの語彙のフィールドを持っています。

それを踏まえて、ネイティブの友人とどんなジャンルの会話をするのか、

また自分がどんなジャンルに興味があるのかを把握しましょう。

では具体的な方法論ですが、

自分の身の周りに映るモノ、会話の中に頻繁に出てくる日本語を英語ではなんと表現するのかを

Googleで調べましょう。そして、調べた英単語はメモやノートに取っておいてください。

※個人的には暗記カードがオススメです

 「Google等でわからない単語を調べるクセをつけましょう」という方もいらっしゃって、

それもおすすめではあるのですが、暗記カード等で手元にいつでも置けるものの方がオススメです。

というのも、自分が頻繁に調べる単語をいつでも見返せますし、書いて残すという行為自体が記憶を促すからなんですね。

話がすこし逸れてしまいましたが、自分の語彙世界を英語に塗り替えるという作業が英会話には有効で、

それには既存の単語帳よりも「自分の語彙」を直接作った方が効率的ということです。

②英会話で使える頻出フレーズ集をやってみる

 国内において英会話をする機会が少ないので基礎であるインプット作業から実施する方が多いのですが、

「英会話のために英語を学びたい!」というあなたはその貴重なアウトプットの場があるということ!

そこで、インプットした単語をスムーズに出せるように、

会話頻出フレーズを勉強することをオススメします。

英会話にはある程度「型」や「頻出フレーズ」があります。

その頻出フレーズの「型」に単語学習でインプットした英単語を当てはめることであなたの伝えたいことを表現することも出来るようになりますし、

相槌や返し言葉(Oh, did you?やuh-huhなど)が自然に出来るようになれば、

よりあなたの英語が自然になり英語ネイティブの友人も気軽に英語を話せるようになります。

そうなれば、英会話の機会も増えて、一層英語学習を充実させることが出来ます。

結論

 今回は、「ゼロから始める単語学習!」ということで

  • 目的に応じた単語帳を選ぶ    ⇒ 成果が出るのが早いのでモチベ維持につながる
  • 単語学習に段階があることを知る ⇒ 段階ごとの状態を知り、最適な語彙学習をする
  • 週に一回復習する        ⇒ 忘れかけたタイミングで思い出し、より強く定着させる
  • 単語の邪推を回避する      ⇒ 「覚えたつもり」を回避し、活用できる語彙力を作る

について書いて参りました。

 英語学習において僕が最も力を入れてきたのが単語学習なので、

熱くなってしまった分結構なボリュームになってしまいました…笑 

ですが、僕の単語学習で気を付けていることについてはほとんど話せたかと思います。

 最後までお読みくださりありがとうございました! ご意見、ご感想などございましたら、お気軽にコメント残して出さるととてもうれしいです!
 「自分はこんな方法で単語帳をやっていました!」
 「こういう単語帳学習法もオススメですよ!」
 「単語帳使わないでもこんな方法で語彙力を強化しました!」
 「単語学習が苦手でこんなこと困っています…」
といったコメントなどもありましたら、ドシドシコメントして下さると幸いです!

 それでは!


英語を身に着けて「スマートな国際人」になる


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ABOUTこの記事をかいた人

「0からでも、上級レベルの英語力」までのプロセスをお伝えしています。 英語を身に着けて、「スマート(知的)な国際人」になるのが目標。 なんとなくで英語を学ぶのに嫌気が差している方、TOEICのスコアなどでマウント取られてうんざりしてる方はブックマークをおすすめ。 高校で赤点まみれ不登校でしたが、大学受験英語模試で34/200→150/200まで上げました。 英米語学科卒、5か月間カナダへ公費交換留学、英文事務に2年間従事、英検準一級、TOEICは苦手ですが790まで上げました。