【決定版】英単語の覚え方!短時間で4倍の効果を得られる脳科学的アプローチがこれだ!

英語の習得を目指す上で、英単語の勉強はどんなレベルにおいても要になってきますよね。

TOEICで初心者が600点を狙う時も、中級者が800点を狙う時も、受験勉強で1ランク上の大学を狙う時も、英検で目標級の合格を狙う時も…

英単語や英熟語はあらゆるところで覚える場面が出てきます。

しかし、単語学習というと「地味で退屈」「思考停止の作業でつまらない」という印象を抱かれるのではないでしょうか?

確かに、出来るだけ短時間で効果が高い覚え方があればそれを使うに越したことはないですよね。

そこでこの記事では、英単語の効率の良い覚え方について、脳科学的なアプローチの仕方でお伝えしてきます。

1回で3回分の効果が得られるような、あなたの英語学習の成果を上げるのに必ず役に立つので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

もはや常識?記憶術のバイブル エビングハウスの忘却曲線

単語学習のような記憶ベースの勉強をする時に、非常に役に立つのが「エビングハウスの忘却曲線」です。

エビングハウスの忘却曲線とは?

エビングハウスの忘却曲線とは、人間の脳が覚えたものを、どれくらいの時間でどのくらいの割合を忘れるのか、そして覚えたものをどのタイミングで復習すれば、記憶を再定着させるのにどれくらいの割合を節約出来るのかを調査したものになります。

図で見た方がわかりやすいかと思いますので、以下の図を見てみてください。↓

(出典:英語学習2.0 87ページ)

これは人間の脳が、覚えた事をどれだけの時間で何%忘れるかをグラフで表したものです。

X軸(横方向)が時間でY軸(縦方向)が節約率です。

節約率というのは、例えばX軸が20分後の時Y軸は58%という数字がありますが、これは学習した20分後に同じ内容を復習すれば、0から学習するのに対して58%早く100%の記憶にたどり着けるという事です。

つまり20分後の節約率58%というのは、20分後には42%分忘れているという意味です。

補足
節約率と忘却率を混合して覚えてしまう人も多いそうなので、注意が必要ですね。

(参考:エビングハウスの忘却曲線 誤解と本当の意味)

グラフを見て頂ければわかる通り、時間が経てば経つほど忘れていってしまうので早いうちに復習した方が効果的なのはわかりますが英単語を覚える度に20分後…そのまた20分後と復習し続けるのは現実的ではないですし効果的とも言えません。

それでは効果的に英単語を勉強するにはこのエビングハウスの忘却曲線をどのように用いれば良いのでしょうか?

エビングハウスの忘却曲線の効果的な活用方法

このエビングハウスの忘却曲線を活用して英単語を効率的に記憶していく上で、非常に役に立つ調査結果があります。

以下の画像をご覧ください。

エビングハウスの忘却曲線 節約率
(出典:ウォータールー大学)

これはカナダのウォータールー大学によるエビングハウスの忘却曲線を用いた記憶についての調査報告について表した図です。

この図が表している内容は

「1時間の学習で覚えた事について、24時間以内に10分間の復習を行うと100%の記憶率に回復し、またその状態から7日後に5分間の復習で100%の記憶率に回復し、そしてまたその状態から30日後に2分~4分間の復習100%の記憶率に回復する。」

というものです。

復習のタイミング 初回の暗記 24時間以内 7日後 30日後
学習にかかる時間 1時間 10分間 5分間 2分~4分間

例えば、単語帳を周回するにしても、ひとつの単語帳を通して終えるには1か月以上かかってしまうのがほとんどで、2周目のタイミングでは最初や真ん中の単語はほとんど忘れてしまっているケースが非常に多いです。

しかしこのように、時間による忘却率に適切なタイミングで少しだけの復習時間を割くことが出来れば、もっと効率的に短期間で記憶を長期的に定着させることが出来るというわけですね。

英単語学習に応用する2つの方法とは?

上述のエビングハウスの忘却曲線を応用して英単語学習をさらに効率化させるには以下のような手段を用いる事が出来ます。

英単語学習をより効果的にする2つの方法
  1. ウォータールー大学の調査報告の通りに復習を行うスケジュールを立てて、それに従って学習をする
  2. 週ごとに覚える単語を集中させる

ウォータールー大学の調査報告に従ったスケジュールで単語学習をする

新しく覚えた単語を24時間以内に10分間の復習、その1週間後に5分間の復習、そして1か月後に2~4分間の復習をすることで効果的に記憶を長期的に定着させることが出来るのはお伝えしました。

なので、それに従って単語学習のスケジュールを立てて実践すれば、1回目の学習と、24時間以内の復習と、1週間後の復習と、30日後の復習の計4回分を短時間に効率よくこなすことが出来るわけですね。

例えば、1日に100単語新しい単語を覚えるとします。
その場合、以下のようなスケジュールを立ててそれに従って学習を進めていくような形ですね。

新しく覚える単語 100 200 300 400 500
復習する単語 100 200 300 400 500
新単語2週間目 600 700 800 900 1000
復習単語2週間目 100 200と600 300と700 800と300 900と400 1000と500

「進めていくにつれて復習の量が増えて不安…」と感じられるかもしれませんが、思い出してみてください。

1時間の学習に対して、24時間以内の復習は10分、1週間後の復習は5分だけで済むんです。

10分や5分の復習であれば、移動時間や職場の休憩時間、ランチでお食事が到着するまでの時間などのちょっとしたスキマ時間から捻出するのはそれほど難しい事ではありません。

さらに復習の段階では、0から新しい単語を覚えていた段階に比べて、忘れずに覚えている単語をしっかりと認識することが出来るので、自分の語彙力の成長を実感することが出来て楽しいですよ!

普段から英語学習や資格の勉強を、スケジュールを立てて計画的にこなしていくのが好きな方or得意な方や、スピード感を持って単語帳を進めていきたい方には特におすすめですね。

この方法が特におすすめな方
  • スケジュールを立てて計画的にこなすのが得意or好きな方
  • スピード感を持って単語帳を進めていきたい方
逆に、学習スケジュールを複雑にしたくない方は挫折しやすいかもしれません。
挫折するリスクのある方
  • 学習スケジュールをシンプルに保ちたい方

週ごとに覚える単語を集中させる

ウォータールー大学の調査報告をそのままスケジュールに組み込んで英単語学習を実践する他にも、週ごとに範囲を決めて覚える単語を集中させて、同じ単語の遭遇率を上げて記憶の定着率を上げるという手法もあります。

例えば、マッキンゼー出身の社長が立ち上げた「プログリット」という英語学習サービスでは、1週間で200単語をひたすら繰り返し学習し、翌週も新しく200単語を1週間かけてひたすら学習、その翌週も同じように…という単語学習法を推薦しています。

短期間で何度も同じ単語に出会う事で、忘れる→思い出すのサイクルを短期間で回して長期記憶に定着させるという理屈ですね。

大体以下の図ような学習の進め方になるイメージです。↓

1~200単語 1~7日
201~400単語 8~14日
401~600単語 15~21日
601~800単語 22~28日
800~1000単語 29~35日

(表は株式会社プログリット監修書籍 英語学習2.0 91ページを参考に作成)

この方法の良い所は、細かいスケジュールを立てる必要がなく、シンプルに学習を進めることが出来るという点です。

スケジュールはシンプルにして勉強に集中したい!という方にはこちらの方が向いているかもしれませんね。

逆に、1週間の間同じ単語を勉強し続けるので、飽きてしまいやすい方や、どんどん新しい単語を覚えていきたい方は少しストレスになってしまいやすいかもしれません。

この方法がおすすめな方
  • スケジュールをシンプルにしたい方
挫折のリスクがある方
  • 新しい単語にサクサク進めていきたい方
  • 飽きっぽい気質があり同じ作業を繰り返すのが苦手な方

実践フェイズで絶対に押さえておきたい単語学習の2つのコツとは?

さて、ここまでは英単語学習の効率的な進め方についてお伝えしてきましたが、ここからはもっと「英単語学習をまさに実践しているタイミングでのコツ」についてお伝えしていきます。

英単語をより効率的に覚えるためのコツ
  1. 習熟度ごとに単語を仕分けする
  2. 五感のさまざまな部位を使って覚える

①習熟度ごとに単語を仕分けする

習熟度ごとに単語を仕分けすると単語学習の効率を劇的に上げることが出来ます。

英単語を見て即座に意味をイメージできるものには〇
英単語を見て数秒考えて思い出すものには△
英単語を見て意味を思い出せないものには×

といった具合に英単語の習熟度ごとに印をつけておくと効果的ですね。

一見なんでもないような事に見えるかもしれませんが、これを行うことによる効果はかなり大きいです。

というのも、そのページにある単語の中で、どの単語にどれくらいの時間とエネルギーを割くべきかがひと目でわかるようになるからです。

タスクの見える化というやつですね。

また、単語学習を進める度に単語の習熟度が高い単語が増えていくのも見える化されるので、成果を感じやすくなりモチベーション維持にも役立ちます。

とても簡単に実践出来て、単語学習が快適に、楽になりますよ!

②五感のさまざまな部位を使って覚える

単語の勉強というと、単語帳を見て黙読するイメージが強いかと思います。

確かに英単語のつづりを見て、視覚情報から意味をイメージするのは非常に有効です。

それに加えて、聴覚と発音する感覚も加えると非常に効果的です。

なので、キクタンなどの音声のついた単語帳を駆使し、環境的に可能な限り単語を見ながらその単語を音読する学習法を取るのがおすすめです。

電車などの声を出しづらい環境でも、音読する気持ちで口パクするだけでも効果は大きいですよ。

そうすることで、単語のつづりを見た時に音声が頭の中で瞬時に再生されるようになり、多角的に単語と意味のイメージを結び付けることが出来るようになります。

視覚だけで覚えようとするよりも、何倍も単語学習が濃密になりますよ!

まとめ

今回は単純作業になりがちな英単語の勉強について、脳科学的なアプローチで効果的に学ぶ方法をお伝えしてきました。

英単語を覚えるなどの単純暗記は嫌煙されがちですが、自分の英語力をステップアップさせるためには避けて通れない過程でもあります。

しかし、今この記事をここまでお読みいただいたアナタは、普通に単語の勉強をするよりも何倍もの密度で単語学習を進め、終えることができます。

ぜひ活用して、目標の英語力に必要な単語力を身につけてくださいね!

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「0からでも、上級レベルの英語力」までのプロセスをお伝えしています。 英語を身に着けて、「スマート(知的)な国際人」になるのが目標。 なんとなくで英語を学ぶのに嫌気が差している方、TOEICのスコアなどでマウント取られてうんざりしてる方はブックマークをおすすめ。 高校で赤点まみれ不登校でしたが、大学受験英語模試で34/200→150/200まで上げました。 英米語学科卒、5か月間カナダへ公費交換留学、英文事務に2年間従事、英検準一級、TOEICは苦手ですが790まで上げました。